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カフェスペースを併設するなど、歴史的価値と現代の快適性が融合した新たな魅力あふれるスポットへ生まれ変わります
明治の風が薫る、軽井沢のシンボル「旧三笠ホテル」。”軽井沢の鹿鳴館”と謳われたこの重要文化財が、約5年半にわたる大規模な保存修理工事を終え、2025年10月1日(水)に待望のリニューアルオープンを迎えます。
創建当時の華やかな姿を取り戻すだけでなく、新たにカフェスペースを併設するなど、歴史的価値と現代の快適性が融合した新たな魅力あふれるスポットへ生まれ変わります。

「旧三笠ホテル」とは?その歴史と建築美を深掘り

旧三笠ホテルは、実業家・山本直良によって1906年(明治39年)に開業した、純西洋式の木造ホテルです。設計は岡田時太郎、施工は宮大工の坂本新三郎が手掛け、日本人の手による西洋建築として極めて高い価値を誇ります。
- 建築美: アメリカンスタイルの木造建築に、八角形の塔屋や美しいアーチを描く窓、随所に見られる繊細な唐草模様の彫刻など、英国ヴィクトリア朝の影響も見て取れる優雅なデザインが特徴です。
- 華やかな歴史: 開業当時から、イギリス製のタイルやカーペット、最新式の水洗トイレや発電設備を備え、政財界の要人や文化人たちの社交場として賑わいました。渋沢栄一や高村光雲、有島生馬といった数々の著名人が滞在した記録も残っており、まさに”軽井沢の鹿鳴館”と呼ぶにふさわしい場所でした。
約5年半の大規模修理を経て、創建当時の姿へ

2019年より始まった保存修理事業は、建物を一度半解体し、傷んだ部材の修復や耐震補強を行うという大規模なものでした。職人たちの手によって、外壁の下見板張りから屋根のスレート葺き、内装の細部に至るまで、創建当時の姿が忠実に再現されています。歴史を未来へ繋ぐための、まさに一大プロジェクトでした。
リニューアル後の【3つの新・見どころ】

今回のリニューアルでは、歴史的空間をより深く、そして快適に楽しめる新たな魅力が加わりました。
1. 新設カフェで優雅なひとときを 館内に新たにカフェスペースが誕生します。かつて多くの文化人が集ったであろう歴史的な空間で、コーヒーや軽食を楽しみながら、建物の持つ独特の雰囲気に浸ることができます。見学後の余韻を楽しむ、贅沢な時間をお過ごしください。
2. 展示内容を全面刷新!歴史をより深く体感 ホテルの歴史や建築的特徴をより分かりやすく伝えるため、館内の展示内容が全面的に刷新されます。最新のデジタル技術を用いた解説や、これまで未公開だった貴重な資料の展示も予定されており、旧三笠ホテルの魅力を多角的に知ることができます。
3. 特別な時間を過ごす「貸室」サービス 一部の客室が、会議や写真撮影、小規模なイベントなどで利用できる「貸室」として整備されます。通常は立ち入ることのできない歴史的空間を貸し切るという、特別な体験が可能になります。大切な会合や記念撮影など、記憶に残るひとときを演出します。

歴史的価値を未来へと継承し、訪れる人々が新たな形でその魅力を享受できるようになった「旧三笠ホテル」。秋の軽井沢観光で、ぜひ訪れたい最注目のスポットです。
場所やアクセスは
施設情報
施設名 | 重要文化財 旧三笠ホテル |
リニューアルオープン日 | 2025年10月1日(水) |
住所 | 〒389-0102 長野県軽井沢町大字軽井沢1339-342 |
電話番号 | 0267-48-6341 |
開館時間 | 9:00~17:00 (最終入館は16:30まで) ※オープン初日10月1日(水)の一般公開は14:00~ |
休館日 | 水曜日 (祝日の場合は翌平日)、 年末年始 (12月28日~1月3日) ※7月15日~10月31日の期間は水曜日も開館 |
入館料 | 一般 (高校生以上): 1,000円 小・中学生: 500円 ※団体(20名以上)は各100円引き ※軽井沢町民は証明書提示で各半額 |
その他 | ・エレベーター新設によりバリアフリー対応 ・貸室の利用は有料・事前予約制 (利用希望日の14日前までに申請が必要) |
公式サイト | 重要文化財 旧三笠ホテル |